来年、世界景気の減速が予想されても、日本株は買い場と考える理由

 来年の世界景気は、今年より減速すると考えています。問題は、どの程度、減速するかです。

 メインシナリオでは「ゆるやかに減速するだけ」、つまり、世界景気は一時的に停滞するものの、ゆるやかな拡大が続くと考えています。その場合、日経平均はPER(株価収益率)で見て割安なので、ここからの下値余地は限られると考えます。現水準で、日本株に積極投資していくべきとの判断になります。

PERとは≫≫

 ただし、世界景気の先行きを正確に予想することは不可能です。リスクシナリオでは、来年、世界景気が短期的に後退局面に入ることも想定する必要があります。その場合、日経平均はさらに下げることになります。一時的に2万円を割れる可能性も出てきます。それでも、2万円を大きく割れることはないと予想しています。

 仮に、日本の企業業績が10%くらい減益しても、PERで見た割安感は変わらないため、過去の景気後退局面のように、日経平均が大きく下げることはないと予想しています。したがって、ここから、少しずつ時間をかけて日本株を買っていくべき、と考えています。

 なお、積み立てで日本株に投資している方は、短期的な株価変動に惑わされることなく、淡々と積み立てを続けていくべきと考えます。

 

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