テクニカルから見た8月見通し

テクニカル

BTC/USD(日足)

出典:Trading Viewより楽天ウォレット作成

 BTCは、ドル建てで史上最高値を更新した3月以降に下降チャネルを形成。6月に7万2,000ドル手前で跳ね返されると、7月月初に5万3,000ドル台まで値を下げたが、後半にかけて7万ドルに切り返した。

 しかし、レンジの上限で跳ね返されると、半値押しと200日移動平均線が横たわる6万1,000ドル台のサポートを割り込み、下げ足を速めた。さらに、8月に入ると5万ドル割れに値を下げ、チャネルの下限を割り込んだが、何とか下ひげを付けてレンジ内に戻している。

BTC/USD(4時間足)

出典:Trading Viewより楽天ウォレット作成

 4時間足で見ると、8月5日の急落の半値戻し5万5,000ドルはクリア、いったんは底を確認した格好だが、まだ8月2日からの半値戻し5万7,000ドルや、7月29日からの半値戻し5万9,000ドルとレジスタンスが続いている。何とかチャネル内に踏みとどまったが、再びレンジの上限を目指していくにはハードルが多い。

アノマリー

BTC月別騰落一覧

Bloombergから楽天ウォレット作成

 アノマリー的にはBTCは1年で最も弱い時期に入る。株式市場では閑散に売り無しという格言があるが、マイナー報酬による供給量が一定のBTCにとって「閑散に買い無し」となるせいか、8月と9月は5勝8敗とパフォーマンスが悪く、8月は強気になり難い。

まとめ

 8月のBTC相場は底堅いが、上値の重い展開を予想する。アノマリー的に8月のパフォーマンスは悪いが、その下げは一巡した可能性がある。しかし、緊急利下げでもない限り利下げ開始は9月の見込みで、ETF投資家の買いが本格化するのも早くとも9月以降と思われる。

 また、もしあるとしても「ほぼトラ」「もしトラ」が再開するのも、9月のTV討論以降だろう。そもそも、BTCは半減期後の低迷期に入っており、そのトンネルを抜けるのは秋以降となりそうだ。