米株市場の動き

 となると、今週の注目イベントである、FOMCが株高のスイッチとなるかどうかが、最大のポイントになります。そこで、米株市場の動きについても見ていきます。

■(図4)NYダウ(日足)の動き(2021年12月10日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 まずは、NYダウ(ダウ工業株30種平均)についてです。

 前回のレポートでは、「FOMC前に公表される米11月CPIに注目」としていましたが、10日(金)に公表されたその結果は、前年比で6.8%の上昇率となり、約39年ぶりの伸びとなりました。

 数字だけで見ると、インフレ警戒が強まってもおかしくはない結果だったのですが、ほぼ予想通りの結果で、FRBが利上げを前倒しする結果ではないという見方や、サプライチェーンの混乱による物価上昇要因はこれからピークアウトしていくというポジティブな見方もあって、市場の反応は比較的落ち着いたものとなりました。

 実際に上の図4を見ても、NYダウは上昇し、11月8日の史上最高値を起点とする上値ラインを突破してきました。節目の3万6,000ドル台には乗せきれませんでしたが、前回のCPI公表時(11月10日)の株価水準付近まで戻してきたことは前向きなサインと言えます。

 週を通じた株価も、50日や25日移動平均線を上抜けています。

■(図5)S&P500(日足)の動き(2021年12月10日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 さらに、先週末10日(金)のS&P500種指数については、終値ベースでの最高値を更新しています。

 チャートの形状としては、前月(11月)に4,700pあたりでもみ合っていたため、取引時間中の最高値(11月22日の4,743p)を超えて、4,700pの節目を上放れできるかが次の注目ポイントです。

■(図6)NASDAQ(日足)の動き(2021年12月10日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 10日(金)のNASDAQについても、CPIの結果を受けて上昇という反応を見せました。株価も前回のCPI発表時の水準を回復しています。

 その一方で、この日のローソク足が下ヒゲの長い「十字足」になっていることや、NYダウやS&P500とは異なり、25日移動平均線で上値が抑えられているようにも見えます。

 このまま、25日移動平均線を上抜けできれば問題ないのですが、仮に跳ね返されてしまうと、ダブルトップ形成後の「リターン・ムーブ」で下落してしまうというパターンにもなりかねず、NASDAQについてはちょっと注意が必要かもしれません。