世界市場の「K字型物色」は当面も続く可能性

 図表3は、2019年10月初めを起点とした世界株価指数、世界グロース株指数、世界バリュー株指数の推移と「K字型物色」を象徴するキーワード(セクター)をイメージしたものです。

 世界市場で相対的に高いパフォーマンス(値上り益)をみせているのは、「デジタルシフト」(オンライン化やデジタル化に貢献する企業群)、「抗ウイルス医薬」(新型コロナに対する治療薬やワクチン薬企業群)、機関投資家が求めるESG(環境/社会/企業統治)を重視する企業群などが挙げられます。

 11月の大統領選挙・議会選挙で「バイデン民主党政権誕生」を想定するなら、米国は来年「パリ協定」(地球温暖化に対する国際的枠組み)に復帰すると見込まれており、ニューエネルギー(再生可能エネルギー)関連株が投資家の注目を集めそうです。

 また、「オバマケア」(低中所得者を中心とする医療保険制度改革)の復活を視野に入れてヘルスケアサービス(医療・介護)も注目されそうです。

<図表3>世界株式市場の「K字型物色」は当面も続くか

*世界株価指数、世界グロース株指数、世界バリュー株指数=MSCI World Index *上記は参考情報であり、投資成果を保証するものではありません。 出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2020年8月5日)