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2015年相場の振り返りと、2016年の想定シナリオ
土信田 雅之
テクニカル風林火山
テクニカルアナリストの土信田雅之が、マーケットスピードを用いたテクニカルな視点で国内株式市場の動向を読み解いていきます。

2015年相場の振り返りと、2016年の想定シナリオ

2015/12/30
2015年の相場も本日の大納会で最後となりますが、カレンダーをチェックしてみると、来週の月曜日(1月4日)にはもう2016年の大発会を迎える日並びとなっており、年末年始にゆっくり休める感じでないのが少し残念ではあります。
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2015年の相場も本日の大納会で最後となりますが、カレンダーをチェックしてみると、来週の月曜日(1月4日)にはもう2016年の大発会を迎える日並びとなっており、年末年始にゆっくり休める感じでないのが少し残念ではあります。

今年最後となる今回は、2015年の日経平均の動きを振り返りつつ、2016年に向けて想定されるシナリオを考えてみたいと思います。まずは今年1年の振り返りです。

(図1)日経平均(日足)の動き① (2014年12月20日~2015年12月30日前場終了時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

上の図1は、2015年の日経平均の日足チャートです。あらためて眺めて見ると、前半戦の強さが目立ちました。年明け早々はしばらく軟調でしたが、1月中旬に切り返して以降は順調に上昇し、4月には2万円台の大台を約15年ぶりに回復、さらに6月24日の取引時間には20,952円をつけ、これが2015年の高値となりました。

毎年、年末年始の時期になると、干支と相場の関係性が話題になります。2015年は羊(未)年で、「未年は辛抱」と言われていますが、この時期の相場展開は良い意味で裏切ってくれたわけです。ただし、後半戦に入ると、夏から秋にかけての急落と反発、その後の伸び悩みなど、辛抱を地で行く動きが目立つようになり、中長期的な方向感がつかめないまま19,000円台の水準で年末を迎えることになります。

こうした動きをテクニカル分析の観点で捉えたのが下の図2です。

(図2)日経平均(日足)の動き② (2014年12月20日~2015年12月30日前場終了時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

2015年は①~③の局面に分けられます。まず、①の局面は先程も触れた年前半戦の上昇局面です。調整を経ながら3本のトレンドラインが引かれ、「扇型トレンド」の完成によって、上昇トレンドは終焉を迎えます。

その後は局面②に入ります。確かに上昇トレンドは終わったものの、トレンドの終了が下落トレンド入りを意味するものではなく、その後も高値を試そうとしたこと、下値が切り上がっていたことなど、しばらくは相場の基調は悪くなかったと言えます。ただし、高値を3回トライして抜け切れなかったことで、トリプルトップ(三番天井)を形成し、下落方向への意識が高まるタイミングで、いわゆる「チャイナ・ショック」のインパクトが加わり、一気に下落のピッチが加速しました。

そして最後は③の局面です。②で加速した下落の勢いが落ち着くまでには、時間と振れ幅の大きい値幅を必要とし、約2カ月間をかけて「三尊底」と呼ばれるトリプルボトム(三番底)を形成していきます。そして今度は戻り基調となり、再び2万円台の水準まで一気に値を戻しますが、値動きの荒さは未だに引きずっている格好で、値固めとその水準を探りながら年末を迎えた印象になっています。

2015年の動きを押さえたところで、それでは、前年(2014年)末に予想したシナリオとの違いを反省も兼ねて検証してみたいと思います。下の図3は前年末(第36回)で予想した2015年の想定シナリオです。

(図3)前年末に予想した2015年の想定シナリオ①

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

当時は、日銀の金融緩和に注目したレンジ相場を想定し、レンジの継続で年末に2万円というシナリオを想定しましたが、図3に2015年のローソク足を加えたものが下の図4です。

(図4)前年末に予想した2015年の想定シナリオ②

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

結果的には、年末に想定レンジ内に日経平均が収まり、帳尻を合わせた格好ですが、想定レンジを上回っている場面が多くあること、21,000円台までの上昇も指摘していなかったこともあり、大ハズレではないものの、大アタリでもない中途半端な感じになってしまいました。

とはいえ、これに懲りずに2016年の想定シナリオを展望してみたいと思います。ちなみに、先程も登場した「未年は辛抱」ですが、2016年は猿(申)年です。申年は翌年の鳥(酉)年と併せて「申酉騒ぐ」と言われています。

2016年は、参院選や米大統領選など、国内外で政治イベントが多く控えているため、政治がテーマとなる場面が多そうです。気が付けば、2012年11月から始まったいわゆるアベノミクス相場も4年目になろうとしています。そこで、これまでのアベノミクス相場の値動きを捉えることを出発点にしてみます。下の図5は、日経平均の月足チャートです。

(図5)日経平均の月足チャート

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

日経平均は2015年9月に24カ月移動平均線の水準まで調整する場面がありました。24カ月移動平均線に触れるまで調整するのはアベノミクス相場が始まって以来、初めてのことです。ですので、まずは起点となる2012年11月と2015年9月を結んだトレンドラインを描きます。そしてこのトレンドラインに平行する線を上方向に2本引きます。こうすることで、何となくですが、値動きの想定レンジが見えてきます。

アベノミクス相場が始まって以来、日銀の金融緩和や、バーナンキ・ショック、消費増税、ギリシャ不安の再燃、安保法案、チャイナ・ショックなど様々な出来事がありましたが、それらの出来事と相場の動きを重ね合わせると、3本の線はそれぞれ、「超強気」、「強気」、「弱気」と見ることができそうです。2016年はこの3本の線を意識したシナリオが想定されます。

足元の日経平均は強気と弱気のあいだに位置し、2016年はこの範囲内からのスタートとなります。また、目先は強気のラインを超えて超強気へのレンジ入りのイメージが湧きにくく、しばらくは強気ラインが上値の目処と考えて良さそうです。また、強気ラインを延長していくと、2016年末は大体23,000円辺りとなり、同様に弱気ラインを延長していくと21,000円辺りです。

ただし、このまま行けば2017年4月に消費税率の引き上げが予定されています。前回の消費税率引き上げの記憶がまだ鮮明なため、年末にかけて「レンジに沿って順調に値を伸ばす」展開にはなりにくく、反対に弱気ラインを下回ることも予想されます。その際の下値は2015年9月につけた安値17,000円台割れの水準が目処となりそうです。17,000円は2014年10月末の日銀追加金融緩和で引き上げられた水準ですので、大きな節目となっています。ここを下回ってしまうと、日銀緩和前に戻ってしまうことになります。

よって、2016年は先程の「申酉騒ぐ」の格言通り、値動きが荒い割に方向感が出にくい展開になりそうで、18,000円~21,000円をコアレンジとし、サブレンジとして17,000円~22,000円と予想しています。なお、2015年のレンジは16,592円~20,952円で、値幅は4,360円でした。

引続き、2016年もよろしくお願いいたします。

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