今週の予想

米国のリバウンドにつれて、日経平均もリバウンド相場入り

 先週は、米国市場は下げ一服となるものの、日経平均は上値の重い展開が続きましたが、週末は+176円の2万6,781円と4日ぶりに反発して前週の終値(2万6,739円)より少し高く引けていますので、上値を試す方向にあります。

 そういう状況の中で先週末の米国の物価上昇率の減速を受けて、インフレ加速への懸念が後退し、米株3指標は大幅上昇で終わり、シカゴの日経先物は+330円の2万7,140円となっています。

 これまでは、米株(特にダウ工業株30種平均)に連動する日経平均も、それほどの影響はありませんでした。そのため、2万7,000円水準を上値に上昇できない状況でした。

 しかし、先週末のNYダウとS&P500種指数の週間での上昇は、NYダウで+6.2%と9週ぶりの反発で最高値からの下落率は▲10.1%、S&P500は+6.5%と8週ぶりの反発で下落率は▲13.7%のところまで戻しています。ただし、ナスダック総合指数の戻りは▲25.2%と、まだ弱気相場の中にあります。

 日経平均がNYダウに連動するとすれば、直近の目先の高値とした18日(水)の2万7,053円、その上の5月6日(金)の2万7,072円を突破して、4月21日の2万7,580円を試すことになります。

 米国の金融引き締めに対する警戒感は、当面の方向については織り込まれていると思われます。7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)まで3会合続けての0.5%の利上げをシナリオとしてマーケットは物価の動向をにらんで強弱感を調整する局面に入ると思われます。

 日経平均の25日移動平均線と75日移動平均線では、2万6,700円近辺でもみあっており、カギを握る米国株が先週末、大幅上昇となったことで、日経平均も2万7,000円を超えて上放れし、リバウンドに転じることになります。

 日米ともにチャートの好転には週足での52週移動平均線をぬかなければなりませんが、52週移動平均線に近づくリバウンドも想定されます。

 現在の52週移動平均線は、日経平均で2万8,046円ですので、現時点からうまくリバウンドすれば1,000円の上昇も考えられます。リバウンドを期待して、まずはレンジを2万7,000~2万7,600円とします。目先のリバウンドは6月10日のメジャーSQ(特別清算指数)までがポイントとなります。