今週の予想

今週は、先週末の米株式の大幅下落を受けての為替と米株動向に注目

 今週は、日経平均は円安がこのまま進むのかどうか注目となります。FRB(米連邦準備制度理事会)のほとんどのメンバーが積極的なタカ派(引き締め)になっており、5月、6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、いずれも0.5%利上げ実施を織り込んでいるとみられます。

 それどころか一部には1994年以来となる0.75%幅も否定しないメンバーもおり、グロース株(成長株)にとっては逆風となります。

 このような中で、日本銀行はFRBとは対照的に緩和姿勢を維持してきましたが、ここにきて急激な円安を受けて「悪い円安」の見方が政府からも出ており、日銀の方向修正へ圧力がかかってきています。

 そうなると、円買い口先介入などもあり、今週の金融政策決定会合で緩和策が薄められてくると、いったん円安が止まり、日経平均の上昇も止まる可能性があります。

 逆に円相場が反発して円高方向になれば、足元で日経平均を支えてきた要素も弱まり、レンジの下方で動く可能性があります。

 チャートをみると、75日移動平均線(22日時点2万7,154円)、25日移動平均線(22日時点2万7,389円)を抜けて、200日線(22日時点2万8,110円)に挑戦という形でしたが、簡単にいかないのが相場です。

 これまで昨年の三角保ち合いから、今年初めの下放れから戻しても2段目の下げの可能性があるとしましたが、先週末の米株式の下げによって、再びレンジの下限を試す動きとなる可能性が出てきました。

 チャート的には、週足の52週線(2万8,237円)や3月25日の高値2万8,338円のフシを抜けないとチャートの好転という形にはなりません。

 それまでは戻してもアヤ戻しの段階で、先行きの調整懸念がなくなるわけではありません。

 今回のポイントは、連休中の5月3~4日のFOMCが注目となります。日経平均がどう動くかは大型連休が明けてからの動向が重要であり、5月に方向感が示されることになります。今週のレンジは2万6,300~2万7,300円を想定しています。