株式を保有していない人は、世界の株の投信を

 従来世界の株にまとめて投資するには日本株、先進国株、新興国株に投資する投資信託をそれぞれ購入するか、日本株と日本を除く世界株(先進国株+新興国株)を組み合わせて持つ必要がありました。

 2018年1月につみたてNISAがスタートしたのを機に、1本で日本を含む世界の株に投資できる投信が登場してきました。つみたてNISAの対象となっています。

 具体的にはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)に連動することを目指すインデックス投信や、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動することを目指すインデックス投信です。

 例えば、前者MSCI ACWIに連動する投資信託には「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(三菱UFJ国際投信)などがあります。後者の代表例は「楽天・全世界株式インデックス・ファンド<愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)>」(楽天投信)や、「SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))」(SBIアセットマネジメント)です。 

 初心者の方からは「複数の投資信託を組み合わせるのは難しい」「面倒」という声を耳にします。

 まずは1本で世界の株にまとめて投資できる、幅広く分散された商品を購入していく方法もあります。

 あるいは、すでに日本株(個別株でも投資信託でも)を持っているという場合は、海外の株に投資する投資信託だけを積み立てていくという選択肢もあります。

 例えば、「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、円ベース)」に連動する投資信託なら、1本で先進国と新興国の株にまとめて投資できます。「野村つみたて外国株投信」(野村アセットマネジメント)や「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」(三菱UFJ国際投信)などが代表例です。

 あるいは、「MSCI KOKUSAI インデックス」や「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」に連動する投資信託のように、先進国株と新興国株に投資する投資信託を組み合わせてもいいでしょう。

 例えば、先進国株のインデックス投信には「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」(ニッセイアセットマネジメント)や、「たわらノーロード 先進国株式」(アセットマネジメントOne)、「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」(三菱UFJ国際投信)などがあります。

繰上償還リスクの少ない商品を

 日本を含む世界株に投資するタイプは、商品が少なめですが、それ以外、例えば、先進国株のインデックス投信は同じ指数「MSCI KOKUSAI インデックス」に連動する商品はたくさんあります。