今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 今週は、ハイテク決算とインフレ指標となるPCE(個人消費支出)コアデフレーターや7-9月期GDP(国内総生産)に注目となります。

 今年に入り6%台の成長が続いた7-9月期は新型コロナの変異株流行で経済活動が鈍化したほか、サプライチェーン混乱で成長が+2.5%に低下する見込みです。スタグフレーション懸念も根強く、一時的な相場下落につながる可能性があります。

 さらにFRB(米連邦準備制度理事会)がインフレ指標としている9月PCEコアデフレーターは、目標としている2%を大きく超える3.7%に拡大する公算となっています。予想が大きく上回れば早期の利上げ観測が、さらに相場の売り圧力となってきます。

先週の動き

 先週は、引き続き企業決算が本格化し、戻りを試していく展開を想定しました。中国恒大集団のリスクは存在するものの、景気循環株が相場をけん引するとしました。

 好決算が続き、10月19日(火)までS&P500種指数とナスダック総合指数は5日続伸となり、20日(水)にはNYダウは2カ月ぶりにザラ場での高値更新となり、21日(木)のS&Pは7日続伸して史上最高値更新となりました。

 週末の22日(金)は、中国恒大集団の米ドル債の利払い実施が伝わり、NYダウは+73ドルの3万5,677ドルと終値でも2カ月ぶりの最高値更新となりました。