今週の指標:ドル/円

 今週も発表される経済指標が良好であれば、FRB(米連邦準備制度理事会)による量的緩和策の早期縮小観測は一段と強まり、長期金利の上昇を受けてドル買いが継続することになりそうです。

 ただ、原油高などインフレ圧力が強まる可能性があり、株式相場が下落すれば、ドルの上値を重くすることになります。15日発表の9月米小売売上高が前月比でマイナスになると指摘されており、それによって株式が下落すれば、リスク回避のドル売り・円買いが強まることになります。

先週の動き

 バイデン米大統領が4日、「上限引き上げ回避を保証できない」と警告したことで、週前半はリスク回避のドル売り・円買いが優勢となりました。

 しかし、与野党の幹部の話し合いで7日に「上限を12月上旬まで一時的に拡大する合意」としたことを受け、長期金利は反発し、ドル買い・円売りが優勢となって、8日には1ドル=112.25円までドルが買われました。その後は、原油高がドル買いを支えて週の終値は1ドル=112.24円でした。