※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
[動画で解説]日経平均先物を見る時の注意点 9月28日まで日経平均より約180円低い値で推移する
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結論:これだけ覚えておいてください

 今日のレポート内容は、中・上級向けです。日経平均先物についてあまり詳しくない方は、以下の結論だけお読みください。

【結論】

  • 9月28日までの日経平均先物(12月限)は、日経平均より180円低い水準で推移する

 先物が180円低くても、それは先安観を表すものではなく、理論値通りに値がついているだけです。

 たとえば、「前日のCME(シカゴ)日経平均先物の終値が3万円」だったとすると、新しい相場変動要因がその後何も出なければ、「今日の日経平均は3万180円くらいでスタート」すると考えることができます。

  • 9月29日以降、日経平均先物(12月限)は、日経平均とほぼ同値で推移するようになる

 たとえば、「前日のCME日経平均先物の終値が3万円」だったとすると、新しい相場変動要因がその後何も出なければ、「今日の日経平均は3万円くらいでスタート」すると考えることができます。

 今日は、先物の値動きが上記のようになる理由を、解説します。「なぜ、そうなる?」まで、きちんと勉強したい方は、以下をお読みください。

日経平均先物の夜間取引は、翌日の日経平均を先取りすることもある

 朝、東京証券取引所が開く前に、「CME日経平均先物が(前日の日経平均終値と比べて)大幅安」というニュースを聞くと、ヒヤリとします。その日の日経平均が大幅に下がって始まることが多いからです。

 逆に、「CME日経平均先物が大幅高」と聞くと、期待が高まります。その日の日経平均が大幅に上昇して始まることが多いからです。

 通常、日経平均先物(期近)の理論値は、日経平均とほぼ同値です。したがって、「CME日経平均先物が、(前日の日経平均終値より)180円安い」と聞くと、「今日の日経平均は180円くらい下がって始まる可能性がある」と解釈する人が増えます。普通は、その解釈でOKです。

 例外として、9月10日(9月のSQ後)から9月28日(9月の権利つき最終売買日)の間に日経平均先物(12月限)を見る場合だけ、見方が異なります。

「約180円下でCME日経平均先物(12月限)の値がついていれば、当日の日経平均は上がりも下がりもしないで始まる可能性が高い」と解釈されます。