今週の指標:ドル/円

 今週のドルは下げ渋りの可能性があります。先週末の7月米雇用統計の改善を受けて金融緩和策の縮小時期は多少早まるとの見方が出ています。8月11日発表の7月米消費者物価指数は引き続き高水準が予想されており、予想を上回った場合は、リスク回避的なドル売りは、さらに縮小する可能性があります。

 また、ニュージーランド、カナダを除く主要中央銀行は、金融緩和策を保持する方針を示しており、金利要因でドル安が進行する可能性は低いとみられています。

先週の動き

 週後半は、新型コロナデルタ株の感染拡大で米国の景気回復を妨げるとの見方から、リスク回避のドル売り・円買いが優勢となり、また8月4日の7月ADP雇用統計は市場予想を下回ったことで、ドル/円は108.72円まで売られました。しかし、6日の7月米雇用統計は予想を上回り、リスク選好的なドル買いとなって1ドル=110.25円で引けました。