先週の結果
米国株式は堅調。日経平均の上値は重いものの2万7,800円台まで反発
先週の予測では、引き続き新型コロナ感染拡大のスピードの懸念と2021年4-6月期決算が本格化するため2万7,500円を挟んだもみ合いを想定しました。
2万7,500円以上での動きとなる場合は、米国株で最高値更新が続く場合、2万7,500円以下での動きとなる場合は、米国株がいったん一服となる場合であり、その場合は2021年2月16日の3万714円の年初来高値の信用期日が8月中旬に近づいていることで、投げ売りが出て大きく下げる場合もある(2万7,000円を切る局面)としました。
結果的に先週は、国内の新型コロナ感染拡大のスピードは高まっているものの、米国株のS&P500とナスダック総合株価指数は週後半に史上最高値更新となり、日経平均の上値は重いものの2万7,800円水準まで上昇して終えました。
決算発表をめぐっては、期待されていた4日発表のトヨタが第1四半期の連結営業利益が市場予想を大きく超過しましたが、2022年3月期の通期業績予想の増額を見送ったことで失望売りとなりました。しかし、早晩、見直し買いに転じるとみられています。
また、好業績に素直に反応して急騰する銘柄も目立っており、約6割の東証1部の企業が3月期決算の開示を終えた5日時点で、第1四半期(2021年4-6月)の営業利益の合計は前年同期比で4.5倍に達しているということです。今後、企業収益の着実な回復を材料視する買いが下値を支えることになりそうです。
6日(金)の米国市場は、7月の雇用統計が予想を上回ったことで、NYダウとS&P500が最高値更新となりました。非農業部門雇用者数が前月比94万3,000人と増加し、前月の93万8,000人に続く伸びとなりました。米経済が力強い勢いを保ったまま下半期に入ったことが確認されました。
また、賃金が上昇し、失業率は約1年4カ月ぶりの低水準となりました。これによって日本株の下支えとなって上値を試すきっかけ待ちとなりそうです。為替は1ドル=110.25円の円安となり、シカゴ日経先物は+35円の2万7,875円となっています。