今週の指標:日経平均株価

 今週は、日米ともに15~16日のFOMCが注目となります。

 量的金融緩和策の縮小時期に関して、どのような発言が出るのかが焦点となります。早期縮小の観測が高まれば、上値は重くなり、逆の場合は株価のサポート要因となります。

 一方、国内ではコロナワクチン接種が加速しており、経済正常化への期待で株価のサポート要因となり、基本的に日経平均は、2万9,000円を挟んだ±300円が想定されます。

 また日経平均は、6月に入ってからの2万9,000円を挟んだもみ合いで、日足では三角保ち合いとなって煮詰まりつつあります。先週の6月7日のザラ場高値2万9,241円を突破すれば75日移動平均線も抜けることになるので、3万円台を目指す可能性も。柴田罫線では「ろく買」という買い法則となります。

先週の動き

 先週の予測では、米国株式、特にナスダック総合株価指数の上昇が継続すればハイテク株が上昇し、日経平均もハイテク株中心に上昇し、75日移動平均を試すことになるとしました。

 しかし、先週の米国株式は最高値圏でもみ合うものの、S&P500種株価指数は10日(木)に最高値をつけるものの、NYダウ平均株価とナスダックはもう一つという感じでした。

 国内におけるワクチン接種が加速しているものの、すでに経済正常化期待はかなり織り込んでおり、反応が弱くなっています。

 注目されていた米5月CPI(消費者物価指数)は予想を大きく上回りましたが、インフレ懸念には結びつかず、逆に長期金利が低下したことで、株価は底堅い動きで終わりました。