先週の結果

先々週に引き続き、日経平均は25日移動平均線と75日移動平均線の間のもみ合い

 先週の予測では、上昇するためには75日移動平均線を突破できるかどうかとしました。

 先週は、下値では、終値では25日移動平均線(2万8,644円)を守り、上値では75日移動平均線(2万9,225円)の間での動きとなっており、先週はここを上に抜けることができるか注目としました。そのためには、国内でワクチン接種が進行し、海外では外国の株式がもう一段上昇することが期待されました。

 結果的には、米株式は最高値に接近する動きが継続しましたが、もみ合いが続きました。

 国内ではワクチン接種率は高まりましたが、これだけでは材料不足で2万9,000円を挟んだ上下200円ほどの動きに終始し、週末は▲9円の2万8,948円と2万9,000円を割り込んで引けました。

 先週は、週半ばまでは日米ともに10日の米5月CPIの発表を控えて様子見ムードが強く、方向感のないもみ合いとなっていました。

 その注目の5月CPIが市場予想を上回る伸び(前年同月比+3.8%)となったにもかかわらず、長期金利が低下しました。市場は、消費者物価指数→長期金利上昇→株価下落という懸念で様子見となっていましたが、そのようにはなりませんでした。

 11日(金)は、朝方は米国で長期金利の低下を背景に上昇した流れを受け、買い先行となりましたが、日経平均は2万9,000円を超えると売り物が出て下落し、2万8,900円を切ると買いが入って上下動し、方向感のない動きでもみ合いました。

 週末ということで、手掛かり材料が乏しく様子見ムードとなって、▲9円の2万8,948円で引けました。

 日本市場の引け後の米国市場は、翌週にFOMCを控えていることもあり、上値の重い展開となりました。しかし上述したように、5月消費者物価指数が高い伸びを示し、市場予想を上回りましたが、インフレは一時的との見方から長期債利回りは低下し、10年債利回りは2月下旬以来となる、1.43%割れまで低下しました。

 株価は主要3指標そろって底堅い動きとなり、S&P500は+8ポイントの4,247ポイントと2日 連続の最高値更新となりました。NYダウは+13ドルの3万4,479ドル、ナスダックは+49ポイントの1万4,069ポイントでした。

 シカゴの日経先物は+120円の2万9,000円となりました。