2. ホテル・リゾートやリテールは顕著に回復

 2020年のJ-REITのパフォーマンスをGICS産業サブセクター別に見てみましょう(図表2)。最も大きく変動したのがホテル・リゾート・セクターで、3月19日までに▲64.8%と大幅下落しましたが、そこから12月18日までに+93.7%と大幅反発しました。リテール(商業施設)も同様に大幅回復しています。

 これらのセクターは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当初は旅行やショッピングが全面的に制限された影響が直撃しましたが、その後に徐々に制限が解除されたことで大幅反発しました。

 ただし、昨年末以来で見ればいまだマイナス圏に沈んでおり、ワクチン実用化などでコロナ禍の危機が後退していけば、今後の更なる回復が期待できます。

[図表2] J-REITのセクター別リターンの推移

表記のリターン:東証REIT指数構成銘柄におけるGICS産業サブセクター別、時価総額加重平均リターン(配当込み)
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成