新型コロナショックが去った後、急速な需要回復・株価回復が見込まれる

「明けない夜はない」。いつまでコロナショックが続くか現時点で分かりませんが、1つだけ確かなことがあります。人類は、この新型ウイルスを克服する手段をいつか見つけるということです。今、分からないことが多すぎるために、恐怖が増幅していますが、時間が経過するにつれて、治療に効果のある抗ウイルス薬・ワクチン・簡単な検査方法が見つかってくると思います。

 感染経路がより明らかになれば、どうしたら感染が防止できるかも、明らかになるでしょう。政府見解で、空気感染はないとされていますが、現時点でまだ信頼できません。もっとはっきり感染の経路が分かれば、予防方法もはっきりしてきます。

 そうなれば、凍結されている需要も生産も、徐々に正常に戻っていくでしょう。簡単な検査方法が普及すれば、国際的な人の移動も回復するでしょう。そうなると、抑えられていた需要は急速に回復し、世界の株価は、急速に反発するでしょう。ただし、それがいつになるか分かりません。まだまだ先のことかもしれません。

 過去の経験則では、現実の脅威が終息する、半年から1年前に、株式市場での恐怖は終息し、株価は反発します。そのタイミングがいつになるか、見極めることが大切です。
 私は、日本株も米国株も今、長期的には良い買い場を迎えていると考えています。ただし、短期的な急落がいつまで続くかは、現時点ではっきりしません。

 需要凍結がどこまで長引くかによって、世界的株安がどこまで続くか、決まるでしょう。2001年9月の同時多発テロでは、需要凍結は、1週間しか続きませんでした。したがって、世界の株価は急落後、すぐに急反発しました。

 2008年9月のリーマン・ショックでは、需要凍結が、約半年続きました。北米の住宅ローンバブル崩壊によって起こった金融危機の影響が長引きました。そのため、株価の調整幅も期間も長くなりました。ご参考までに、リーマン・ショックの時の日経平均を以下に掲載します。

リーマン・ショックの時の日経平均の動き(2008年8月~2009年7月)

 今回の新型コロナショックは、私が想定している以上に大きなダメージを世界経済と世界の株価に与えることになりましたが、これは、リーマン・ショックとは異なります。リーマン・ショックのような金融危機が欧米で起こっていないからです。

 リーマン・ショックほどの下げにはならないと思います。下落はもっと早く終息すると思います。それでは、日経平均は、短期的にどこまで下げることが想定されるのでしょうか。
 最近の日経平均暴落局面と比較して、短期的な下値メドを考えてみたいと思います。明日、それについて書きます。