投資ヒストリー&投資哲学を教えて!

過去最大の失敗談は?

初心者特有の浮気癖、無駄な時間をかけてしまった…

 初心者時代から国際分散インデックス投資を軸にしようと思って投資を始めたのですが、「資産を増やすために、もっと効率のいい方法があるのではないか」と思ったのが失敗といえば失敗でした。初心者時代には、インデックスファンドだけでなく、アクティブファンドを買ってみたり、資産配分をちょこちょこ変えてみたり、投資のタイミングを計ったりすることにけっこう時間を費やしていました。

「投資について無駄な時間をかけてしまったこと」、これこそが私の失敗体験です。

 というのも、時間をかけても投資はうまくいかなかったからです。むしろ、風見鶏的な投資判断が成績を悪化させました。投資のパフォーマンスを、自分が投資に費やした時間で割り算してみると、なるべく時間をかけないほうが効率がよかった、という衝撃の事実は今でも身に染みています。私にとって投資なんざ、時間をかけてまでするものではなかったのです。

 だから、バランスファンドをコアにすることで配分をいじくる余地を極力減らし、なるべく手間をかけずにシンプルに管理することを優先しました。初心者時代の失敗から、「投資には時間をかけないほうが自分的にはいい!」ということに気付けたことが、その後の成功につながったと思ってます。

過去最大の成功談は?

リーマン・ショックを逆手に取って買い増した株式ファンドが数倍に!

 2008年のリーマン・ショックの余波で株式市場が暴落に見舞われたとき、リバランスと称して株式ファンドを数百万円レベルで買い増しました。その時につぎ込んだ資金は現在、数倍になっており、全体の運用パフォーマンス向上に大きく寄与しています。

 つまり、株式相場の循環を前提とすれば、暴落は大チャンスだということ。世界レベルの株式インデックスで見れば、大きく下がったものはいずれまた上がるものです。

 多くの人は暴落が怖くて、パニックになって逃げていきますが、「暴落=大チャンス」ということを頭に焼き付けて、果敢に行動できたこと。それが私の成功体験だと思います。

これまでの投資で買ったお宝を教えてください!

 お金に色づけはしていないので、特に投資の利益で買ったと認識しているものはありません。

失敗や成功を通じて学んだこと・投資哲学は?

 とにかく、投資を続けることが大切だと思うようになりました。そのためには怖がりすぎず、欲張りすぎず、ほどほどで満足することです。なるべくシンプルに、時間をかけず、淡々と快適に続けることにこだわるのが、私の投資哲学といえるかもしれません。