日本株「買い場」の判断を再び強調

 日本株は、配当利回りや買収価値から見て、割安と判断しています。私は来年の4月ころから半導体などのハイテク景気が回復し、世界的な景気回復につながると予想しています。その実現性は少しずつ高まってきています。日本株は「買い場」との判断を、改めて強調したいと思います。

 1つリスクとして、米国が12月15日に予定している「対中制裁関税第4弾」(輸入品1,600億ドル相当に10~15%の制裁関税をかける)をまだ撤回していないことです。これには、これまで避けてきたスマートフォンなどの消費財が幅広く含まれます。これを実施すると、中国だけでなく米国の景気にも悪影響が及びます。米中対立は一段とエスカレートすることになります。

 私は、来年の大統領選を強く意識し始めているトランプ大統領は、12月15日の制裁第4弾も、何らかの理由をつけて発動しないものと予想しています。本当にそうなるか、今後の米中交渉の進展を注意深く見ていく必要があります。

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