世界景気は「2019年悪化(減速)、2020年回復」の見方を継続

 私は、世界景気は2019年悪化、2020年回復と見ています。1-3月は2019年の景気悪化を織り込む最終局面になると予想しています。

 その見方を前提に、今年の日経平均は1-3月に安値をつけ、4月以降上昇すると予想しています。半導体関連株など、景気敏感株も、少しずつ買っていって良いと考えています。これから、世界景気減速を示す指標の発表が増えそうですが、世界景気に対する不安で、日経平均が下がるところは、買い場と考えています。

 なお、2020年の世界景気が回復すると考える根拠は、以下の4つです。

【1】資源安メリット再現

 昨年10月まで、原油など資源価格の上昇が続き、世界景気に悪影響を及ぼす懸念が出ていました。ところが、昨年11月以降、原油など資源価格は大きく下がりました。短期的には資源安が景気・企業業績に悪影響を及ぼしますが、2020年には再び、資源安メリットが景気・企業業績を押し上げると判断しています。

【2】米中貿易戦争・ハイテク戦争が一定の落としどころに

 解決はしないものの、一定の落としどころは見つけると考えています。そうなると、ハイテク戦争の影響で凍結となっている、中国の設備投資が復活すると見ています。

【3】AI(人口知能)、IoT、ロボット、5G(第5世代移動体通信)の普及進む

 米中ハイテク戦争の影響で一時的にブレーキがかかっていますが、ハイテク戦争が緩和すれば、AI、IoT(モノのインターネット化)、ロボット、5Gの成長は続くと見ています。

【4】10月の消費増税は、景気対策で無難に乗り切る

 10月に消費増税が予定されていますが、政府が過剰なまでの対策を行って、増税後の消費落ち込みを避ける構えです。今回の増税では、増税前の駆け込み消費が出にくくなり、その分増税後の落ち込みも小さくなると考えています。

 リスク要因としては米中貿易戦争がエスカレートする可能性に注意が必要です。

 

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