人気の優待銘柄では、権利落ちの1カ月以上前に買う方が良いこともある

 人気の優待銘柄や有名な好配当利回り株には、権利落ち日の1~2カ月前から、権利取りの買いが入ることもあります。人気の高い銘柄ほど、早めに権利取りの買いで株価が上昇し、権利落ち日には、株価が大きく下がります。

 人気の優待銘柄や好配当利回り株は、権利取りの買いが入って株価が上がる前に投資した方が良いといえます。どれくらい前に買ったら良いでしょうか?銘柄ごとに、もっとも良い買いタイミングは異なるので、一概には言えませんが、12月末基準の人気の優待株は、11月後半~12月初旬までに買った方が良いことが多いといえます。

 ただし、タイミングの判断はその年によって異なります。年末にかけて日経平均が上昇する年は、結果的に早く買った方が良かったということになります。年末にかけて日経平均が下がるならば、急いで買う必要がなかったということになります。

 今年はどうなるでしょうか?私は、年内、日経平均は大きくは動かないと見ていますが、突発事項があれば急に大きく動くこともあり得ます。不透明材料が多いので、今年はあえて急いで買う必要はないかもしれません。米通商交渉の進展、米利上げの有無など見極めてから、12月後半に入ってから投資するのでも良いかもしれません。

 

株主優待ねらいの買いで、権利取り直前に株価が大きく上がりやすい銘柄、5つの特色

 一般的に、以下5つの特色を備えた銘柄は、優待取りの買いで、権利取り直前に株価が大きく上がることがあります。

  1. 株主優待や配当金を、年1回(12月)しか出さない。
  2. 小型株。流動性が低い。
  3. 優待獲得の効率が良い(小額投資で、多額の優待が得られる。10万円以下、あるいは5万円以下で投資できる銘柄が人気となりやすい)
  4. 使いやすい(誰もが必要とする日用品中心に幅広い選択肢がある。食事券や食品の贈呈は人気が高い)
  5. マネー誌などで、人気の優待注目銘柄として紹介されている

 上記の複数項目に該当する銘柄に投資する場合は、権利つき最終売買日ではなく、その1~2カ月前に投資した方が良いと思います。

 

 

▼もっと読む!著者おすすめのバックナンバー

10月30日:11月の人気優待トップ10:11月の優待は11月に買うべき?アナリストが伝える優待銘柄のポイント
9月12日:リスクを負わずに「株主優待」!「つなぎ売り」は何日前から?

 

▼他の新着オススメ連載

今日のマーケット・キーワード:米商業銀行の『融資基準』は引き続き緩和的
今日、あの日:東北・上越新幹線起工式【47年前の11月28日】