製造業の「世界トップ企業」5社をまとめ買い
私がファンドマネージャー時代から好きだった、製造業の成長株5社をご紹介します。いずれもITを駆使して革新していく製造業で、IT時代の成長株として私が期待している銘柄です。
日本の製造業「世界トップ企業」5選:2023年6月14日時点
コード | 銘柄名 | 世界トップクラス事業 | 株価 | PER | 配当利回り |
---|---|---|---|---|---|
7203 | トヨタ自動車 | 自動車 | 2,310 | 12.1 | 2.9% |
6758 | ソニーグループ | ゲーム・映画・音楽・画像センサー | 14,035 | 33.1 | 0.6% |
4063 | 信越化学工業 | シリコンウエハ・塩ビ | 4,850 | 15.9 | 2.1% |
6981 | 村田製作所 | 積層セラミックコンデンサ | 8,616 | 41.3 | 1.7% |
6954 | ファナック | 産業用ロボット | 5,211 | 32.9 | 1.9% |
出所:配当利回りは、1株当たり年間配当金(2024年3月期市場予想)を6月14日株価で割って算出、1株当たり配当金はトヨタ66円、ソニー80円、信越化104円、村田製150円、ファナック101円。PERは、株価を1株当たり利益(2024年3月期市場予想)で割って算出。市場予想は、QUICKコンセンサス予想 |
上記5銘柄をかぶミニを使うと、5万円でまとめて投資することが可能です。以下は、5銘柄で組む5万円ポートフォリオの一例です(実際に買い付ける場合にかかるスプレッドを考慮しないベース)。
日本の製造業「世界トップ企業」5選から組むポートフォリオ
コード | 銘柄名 | 株価 | 株数 | 金額 | 構成比 |
---|---|---|---|---|---|
7203 | トヨタ自動車 | 2,310 | 4 | 9,240 | 19.7% |
6758 | ソニーグループ | 14,035 | 1 | 14,035 | 30.0% |
4063 | 信越化学工業 | 4,850 | 2 | 9,700 | 20.7% |
6981 | 村田製作所 | 8,616 | 1 | 8,616 | 18.4% |
6954 | ファナック | 5,211 | 1 | 5,211 | 11.1% |
合計 | 9 | 46,802 | 100% | ||
出所:楽天証券経済研究所が作成 |
以下、5銘柄の投資判断について、簡単にコメントします。
【1】トヨタ自動車
自動車生産で世界トップ。グローバルな生産・販売で揺るぎない体制を築き、ガソリン車・ハイブリッド車では欧米・アジア企業の追随を許しません。業績好調で、今期(2024年3月期)は、売上高・営業利益・純利益とも過去最高となる見通しです。
ガソリン車から次世代エコカーへの乗り換えが世界的に進むことが、ガソリン車で世界トップのトヨタにとって不安材料ですが、次世代エコカーの候補であるEV(電気自動車)・燃料電池車(水素自動車)の開発でも先行しており、有力プレイヤーとなる期待があります。
2027年にも、全固体電池を搭載したEVを投入するメドができたと発表したことが、注目されています。
詳しくは、以下レポートを参照してください。
3分でわかる!今日の投資戦略:2023年6月14日
【2】ソニーグループ
ソニーグループは、画像センサー(半導体)で世界トップ、ゲーム・音楽・映画も世界トップクラスのビジネスに育て上げました。
20世紀のソニーは、テレビ・音楽プレイヤーなどハードで稼ぐ製造業でした。ところが、21世紀に入り、ビジネスモデルを完全に転換しました。今は、ゲーム・音楽・映画・金融などのソフトで稼ぐ企業に転換しています。IT系総合エンタメ企業として成長する余地が大きいと判断しています。
参考:ソニーグループの事業セグメント別営業利益:2023年3月期
【3】信越化学工業
信越化学は、半導体材料として不可欠のシリコンウエハで世界トップ企業です。米国で展開する塩ビ事業でも世界トップです。半導体材料は成長事業として、塩ビは安定収益源として評価しています。
半導体産業は、これまで世界的に高成長が続いてきました。これからも、データセンター・自動車・家電・産業用機器などに、成長が続くと考えられます。来年にかけて、AI開発のための需要拡大が期待されます。
【4】村田製作所
積層セラミックコンデンサで、世界トップ企業です。電気を蓄え、不要ノイズを取り除く電子部品で、高性能化する世界のスマホの基幹部品を開発・製造しています。今後、あらゆるエレクトロニクス製品に搭載されていくと期待されます。
自動車向けでも成長が期待されます。自動ブレーキなど先進運転支援システムの普及が進むと、コンデンサの需要拡大につながります。
【5】ファナック
産業用ロボットで、世界トップ企業です。今後は、産業用ロボットよりサービスロボットの方が高い成長を実現すると考えられています。ただし、産業用ロボットもさらに普及が進み、成長する余地があると考えています。
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