2.メキシコも7会合連続で利上げを実施

メキシコは過去9カ月間で7回利上げを実施している

 メキシコも同じような状況にあるようです。2021年6月、メキシコ中央銀行は政策金利を4.00%から4.25%に引き上げました。そして、その後の金融政策決定会合全て、つまり、7会合連続の利上げを実施し、2022年3月の利上げで政策金利は6.50%と、9カ月間で2.50%の利上げを実施しました。

 1回あたりの利上げ幅も、当初は会合ごとに0.25%でしたが、2021年12月以降は0.50%に倍増しました。

 メキシコ中銀が利上げを行った背景は、ブラジル同様に、過熱する経済や加速するインフレを抑え込むことが目的だと思います。

 そして、注目のマーケット動向ですが、図表2にあるように、利上げ開始後は株価がやや調整したものの、利上げ幅を拡大して以降は株式市場は高値を更新するようになりました。   

 通貨ペソも変動こそ大きいですが、底堅く推移しています。メキシコも資源国の一角ですので、資源高の恩恵は大きいと思いますが、ブラジル同様、利上げが長期的には正しい行動であることをマーケットが認めたのではないかと考えています。

[図表2]メキシコの政策金利、通貨メキシコペソ、株式市場の推移

期間:2021年1月1日~2022年3月29日、日次
(出所)Bloombergを基に野村アセットマネジメント作成