急激な商品価格の高騰。2022年はコモディティを視野に!?
――では、コモディティ(商品)に投資すると、どんなメリットがあるのでしょうか?
吉岡 2021年後半から金融市場のトレンドになっているのがインフレです。インフレの要因の一つとしてコモディティ価格の上昇があるので、コモディティへの投資を通じて間接的に恩恵を受けることが期待できます。
またコモディティにも、金とは一味違ったパフォーマンスの独自性があります。
一口にコモディティといっても、原油や天然ガスといったエネルギー、小麦、トウモロコシ、大豆といった穀物、アルミニウムや銅などの工業用金属、金や銀といった貴金属、豚肉や生牛といった家畜などさまざま。商品ごとの需給バランスや天候、生産量などさまざまな要因の影響を受けるので、株式とは異なる値動きになりやすい面があります。
複数の商品をパッケージ化した投資信託を活用し、エネルギーから食料まで幅広い分野のコモディティに分散投資することで一つの商品に投資するよりもリスクを軽減することもできます。
――コモディティに関しても、投資信託を活用することで少額資金でも投資が可能というわけですね。
吉岡 はい。個人投資家の方々が、原油や大豆を単独で買えるかというと一般的には難しいです。コモディティ全体に少額資金でも幅広く分散投資できる点で、商品ファンドは貴重な存在です。その点、三菱UFJ国際投資の「eMAXISプラス コモディティインデックス」は、インフレや地政学的リスクの台頭という2022年の足元の状況に沿った投資対象ともいえるでしょう。
「eMAXISプラス コモディティインデックス」が連動を目指しているのは、世界の商品市況の値動きに連動するように設計された指数「ブルームバーグ商品指数トータルリターン」(円換算ベース)。そのセクター別構成割合や構成銘柄は以下のようになっています。
ブルームバーク商品指数のセクター別構成割合と構成銘柄
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・表示桁未満の数値がある場合、四捨五入しています。
・指数については【当WEBページで使用している指数について】をご覧ください。
――最近のパフォーマンスはどうですか?
吉岡 「eMAXISプラス コモディティインデックス」は世界的なインフレ進行などから、商品価格が上昇すれば基準価額が上昇します。2021年2月末~2022年2月末まで、ここ1年のパフォーマンスは38.2%の上昇と非常に良好です。
2022年以降、株価が下げ基調になった中、インフレやロシアのウクライナ侵攻でエネルギー価格が急騰した影響もあり、ここ3カ月で見てもプラス14.4%です(2022年2月末時点)。
ただし、コモディティの価格変動は米国株と同等、もしくはそれ以上に大きい場合もありますので、やはり今保有している資産プラスアルファの位置づけとして考えた方がよいかもしれません。安定した値動きの金への投資は分散投資の一つの手段といえますが、コモディティへの投資は2022年という時流をとらえた分散投資といえるでしょう。