GAFAMの時価総額合計は1,000兆円を超えた

 今週、ナスダック100指数の時価総額は約17.42兆ドル(約1,925兆円)に達しましたが、そのうちGAFAM(5社)の時価総額は約9.1兆ドル(約1,006兆円)と約52%を占めています。

 GAFAMそれぞれの時価総額が100兆円を突破し、米国市場だけでなく世界市場での存在感を増しています。

 図表2は、ナスダック100指数の構成銘柄について、時価総額で上位10社のみを一覧したものです。「1年前比騰落率」で検証すると、大手デジタル関連株がナスダック相場のけん引役となってきたことがわかります。

 GAFAMに続いて時価総額を増加させてきた銘柄としては、テスラ(EV)、エヌビディア(半導体)、ペイパル・ホールディングス(フィンテック)、ASMLホールディング(半導体製造装置)、アドビ(アプリケーション・ソフトウエア)の5社が挙げられます。

 これら上位10社で、ナスダック100指数の時価総額のうち約62%を占めています。

<図表2:GAFAMの時価総額合計は1,000兆円を超えた>

出所: Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2021年7月7日)

 図表3は、ナスダック100指数とS&P500指数それぞれをベースにした予想EPS(1株当たり利益)(12カ月先予想EPS/市場予想平均)の推移を比較したグラフです。主力株の好決算と良好なガイダンス(業績見通し)を映し、ナスダック100指数の予想EPSは過去最高を更新しています。

 短期的な需給変動による株価調整は別にして、イノベーションの集積地とされる米国で強い利益成長が見込まれているナスダック100指数の「業績面の安心感」をうかがうことができます。

 ポストコロナ(アフターコロナ)も構造的に続くと見込まれるDX(デジタルトランスフォーメーション)需要の拡大で、今後も中長期で時価総額は増加していくと考えられます。

<図表3:ナスダック主力株の業績見通しは好調に推移> 

出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2020年初~2021年7月2日)