投資初心者のしがちな4大失敗

 初心者に限りませんが、投資でありがちな失敗は、次の4つです。

(1)まとまったお金で一度に投資してしまう

(2)同じ商品にばかり投資してしまう

(3)減っては困るお金で投資してしまう

(4)買った商品を放ったらかしにして売り時を逃してしまう

 では話を分かりやすくするため、ストーリー仕立てで失敗と、その対策を説明していきます。

(1)まとまったお金を一度に投資して身動きとれず!

 ある日、ネット証券の検索機能を使って投資信託(ファンド)を探していたAさんは、「これこそ自分が探していたファンド」を見つけました。投資家の心理とは不思議なもので、これぞという投資商品が見つかると、今買わないと、どんどん値上がりしてしまうという焦りを感じるようになるのです。

 Aさんも、用意していた投資資金20万円全てを、1つの投資信託の購入に充てました。
ところが購入後、しばらくして投資信託の値段を示す、「基準価額」が下がり始めたのです。

 投資信託が値下がりしていれば、同じ金額で買い増しした場合でも、もっと多くの口数を得ることができるのです。でも投資資金は全て使ってしまったので、値下がりを見ていることしかできませんでした。

どうすればよかった?

投資商品は一度に買わずに何度かに分けて買いましょう

 20万円の資金があるのなら、5万円ずつ4回に分けるというような買い方です。これを「時間の分散」と言います。例えば、投資信託に同額ずつ毎月投資した場合、基準価額は変動するので、高いときには少ない口数を、低いときには多い口数を買うことができるのです。

 

(2)同じ商品にばかり投資して残高減

 Bさんは毎月2万円ずつ積み立てて日本株投資信託を購入していました。その投資信託の基準価額は順調に上昇していて、残高も順調に増えていました。日本株投資信託とは、運用先を日本株に絞っている投資信託のことです。
しかし5年が過ぎたころに日本株が暴落。基準価額が下落し、残高も大きく減ってしまいました。

どうすればよかった?

同じ種類の投資商品に投資しないで!

 毎月2万円の投資資金で同じ投資信託を買い続けるのではなく、複数の投資信託に分けるようにしましょう。複数と言っても日本株投資信託を2本ではありません。日本株、外国株、不動産というように投資対象の「資産の分散」を図ることで、一つの資産の暴落を、他の資産が値上がりでカバーできる可能性が高まります。