「もう買えない」といわれる金(ゴールド)

 先日、とあるイベントに出席した際、声をかけられました。「吉田さん、先日のレポート、読みました。もう金(ゴールド)買えないですね…」と。

 話を聴くと、以前のレポート「金(ゴールド)最高値更新!人類最後の日!?」をお読みいただき、冒頭の図「国内金(ゴールド)税抜小売価格」を見た時の率直な感想を述べられていたのでした。以下はその図の最新版です。

図:国内金(ゴールド)税抜小売価格(月間平均 2023年2月末時点) 単位:円/グラム

出所:国内大手地金商のデータをもとに筆者作成

 この図は、2023年1月に、国内の金(ゴールド)小売価格が史上最高値を更新した様子を描いています。そして、足元の価格水準が、1970年代後半の「いわゆる」有事の金と呼ばれた時よりもはるかに高いことを示しています。

 会話の主は、「今の価格水準は高すぎる」→「だから今後も上がるか分からない、しかも下がった場合は急落する可能性がある」→「このため、もう金(ゴールド)は買えない」という、お考えをお持ちでした。

「純金積立であればどうでしょうか…?」今回のレポートで、筆者が伝えた話をまとめます。