暴騰vs暴落、「積立」シミュレーション

 これから50年間、純金積立を行うこととします。その際の価格推移を、(1)暴騰パターン、(2)暴落パターン、(3)大暴落パターンの、三つのパターンとします。積立開始時の価格は、いずれも8,000円近辺です。

図:積立シミュレーション(3パターンの価格推移) 単位:円(税抜)/グラム

出所:国内大手地金商のデータをもとに筆者作成

(1)暴騰パターンは、20年間で価格が大きく上昇し、2043年1月に史上初の1万円に到達、20年間の歴史的な高止まりを経て、最後の10年間で2,000円上昇(2073年12月に1万2,000円に到達。さらに高値を更新)、というパターンです。

(2)暴落パターンは、20年間で価格が大きく下落し、1970年代後半の瞬間的な高値や2010年代半ばの水準である4,500円をつけ、20年間の横ばいを経て、最後の10年間で2,000円反発(6,500円に到達。スタート時点よりも安い)、というパターンです。

(3)大暴落パターンは、20年間で価格が大暴落して史上最安値水準である1,000円をつけ、その後20年間の長期低迷を経て、最後の10年間で2,000円反発(3,000円に到達。スタート時点の半値以下)、というパターンです。

 投資額は、毎月1万円とします(手数料は購入時に1.65%(税込)が発生することとします。このため、毎月9,835円分の金(ゴールド)を購入します)。50年間(600カ月間)、積み立てを継続するため、投資額の合計は600万円です。(※分配・配当金なし、再投資せず)

 さて、どのパターンが最も資産の額を増やすことができたのでしょうか。