原油、欧州天然ガス、米国株価指数は反落中

 以下は「3.上昇後反落」にあたる銘柄です。

図:ウクライナ侵攻前日以降の価格推移「3.上昇後 反落」

出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

 石炭、欧州の天然ガス、原油などのエネルギー銘柄があります。また、ウクライナと関わりが深い小麦やロシアと関わりが深い小麦、パラジウム、アルミニウムなどもあります。これらの銘柄は、侵攻直後は大きく上昇しましたが(欧州の天然ガス価格は一時2倍強まで上昇)、3月の2週目から、反落が目立ち始めています。

 WTI原油先物は、侵攻後、一時130ドルを超える場面がありましたが、3月の3週目に入り、106ドル近辺まで反落しています(原稿執筆時点)。一時の過熱感が、和らいだ印象があります。

 以下は「4.反発せず」にあたる銘柄です。

図:ウクライナ侵攻前日以降の価格推移「4.反発せず」

出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

 この分類に該当する銘柄は2つあり、ともに米国の主要株価指数です。ウクライナ情勢が悪化したことや、制裁強化によりエネルギーなどの価格上昇が目立ち、インフレ圧力が強まったことなどによる景気減速懸念のほか、米国の金融政策が具体的に引き締め方向に向かう観測が強まったことが要因とみられます。(ウクライナ情勢以外の材料が影響している)