2つ目の根拠「在庫」。コロナ前の水準を下回る

 以下のグラフは、2つ目の根拠である「在庫」の動向です。米国、米国を除くOECD諸国ともに、石油の商業在庫は減少傾向にあります。どちらも新型コロナの感染拡大前の水準を下回っています。

図:主要国の石油商業在庫(百万バレル)

出所:EIA(米エネルギー情報局)のデータをもとに筆者作成

 在庫の減少は、需給バランスが引き締まっていることを示し、足元の原油相場の上昇要因と言え、この点も「原油100ドル説」を支持していると言えます。