米大手金融機関はこぞって原油価格3ケタを予想

 以下は、2022年1月27日に米主要メディア「ウォールストリートジャーナル(以下、WSJ)」に掲載された「What’s Behind Wall Street’s $100 Oil Forecast?」の要旨を記したものです。

図:米大手金融機関の原油相場(WTI)の見立てと根拠(WSJ掲載)

出所:WSJの情報をもとに筆者作成

 複数の米大手金融機関がこぞって、原油相場(WTI原油先物相場)が、100ドル近辺に達するとの見方を示していることを、報じています。到達する時期は、今年の夏から秋にかけてです。

 モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスは、従来の見通しを引き上げて、97.50ドル、あるいは大台(100ドル)を少し下回る水準とした、とのことです。

「米大手金融機関」「100ドル」「原油相場3桁」「見通し引き上げ」…こうした彼らの見通しについて、どう解釈できるのか、いくつかのメディアの方から、筆者にも取材がありました。

「原油100ドル説」の主な根拠は次の3つです。1.コロナ禍でも消費が増えていること、2.先進国の石油在庫が減少していること、3.OPEC(石油輸出国機構)プラスが予定以上の増産をするか疑わしいこと、です。