今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 前週は早期利上げ観測を受けて、1月24日(月)に3万3,150ドルまで下げ、大きな上下動を繰り返して戻りを試し、先週は2月2日(水)に+224ドルの3万5,629ドルまで4日続伸となりました。

 しかし、2月3日(木)はメタの急落を受けて▲518ドルの3万5,111ドルとなり、週末は1月雇用統計の好調な結果が、インフレ高進からFRBの積極的利上げ観測が広がり、▲21ドルの3万5,089ドルと2日続落で引けました。

 今週の予測では、大規模な金融緩和や財政刺激策が縮小されるにあたり、また、各国の主要中央銀行が金融引き締めに転じる中、債券から株式相場への投資資金の流入は引き続き相場を後押ししそうです。

 FRBがインフレ指標として注目している指標のひとつに、CPI(消費者物価指数)コア指数がありますが、1月分は前年比5.9%増と、12月からさらに拡大し、1982年10月以降40年ぶりの伸びを記録する見通しとなり、物価目標2.0%を大幅に上回りました。

 原油価格も92ドル台と7年ぶりの高値圏で推移して、サプライチェーン混乱の長期化に加えてロシアのウクライナ情勢の緊迫化で、エネルギー価格も当面は高値で推移すると見られ、インフレ高進は簡単には収まりそうにもありません。

 FRBは12月のFOMCですでにタカ派に転換しており、3月にテーパリングを終了したのち速やかに利上げに踏み切るとみられています。

 そのような状況で、株式相場も徐々に緩やかに金融引き締めを織り込みながら、しばらくは上下動を繰り返す動きとなりそうです。