ドル高・株高・金高で、「3高(サンダカ)」

 例えば、2021年12月、世界全体の景況感を示す指標の一つとされるNYダウ(ダウ工業株30種平均)、複数の主要国の通貨に対する総合的な強弱を示すドル指数、そして、世界の金(ゴールド)価格の指標の一つとされるNY金先物は、いずれも上昇しました(2021年12月28日時点)。

 NYダウがプラス5.6%、ドル指数がプラス0.2%、NY金先物がプラス1.7%でした(「3高」)。米国でテーパリングの議論が加速した2021年9月以降でも、NYダウがプラス7.3%、ドル指数がプラス2.0%、NY金先物がプラス2.7%でした(「3高」)。

図:NYダウ、ドル指数、NY金先物の騰落率

出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

 金(ゴールド)市場は、「ドル高は金安」、「株高は金安」という教科書的な常識が通じにくい環境のまま、2022年に突入した可能性があります。