今日は、読者から質問の多い「PERの見方」を解説します。最初に、PER(株価収益率)の意味をきちんと理解していただくために基礎的な説明から始めます。

 PERは、株価割安度をはかる最も代表的な指標である

 PERは、「ピーイーアール」または「パー」と読みます。日本だけでなく、世界中の投資家が見る重要指標なので、PERの見方をきちんと理解しておくことは、株式投資をやる上で重要です。

 PERは以下のように計算します。

(1)PER=【株価】÷【1株当たり利益】

 株価を、1株当たり利益で割って計算します。言い換えると、PERは、「1株当たり利益の何倍まで株価が買われているか」を示しています。一般的に、倍率が高いほうが株価は「割高」、低い方が「割安」と判断されます。
 以下【参考1】は、さらに詳しい説明が必要な方だけ、お読みください。

【参考1】PERの別の計算方法

(2) PER=【株式時価総額】÷【純利益】

 PERは上の式(2)でも計算できます。PERは、株式時価総額が純利益の何倍かを表しています。この式の分子(株式時価総額)と分母(純利益)をそれぞれ発行済み株式総数で割ると1株当たりの数値になります。
 株式時価総額を発行済み株式総数で割ると株価になります。純利益を発行済み株式総数で割ると、1株あたり利益となります。つまり、上の式(1)と(2)は、同じ意味だということがわかります。