ハンセンは戻り歩調、上海は横ばい

 この1カ月間の動きを振り返ってみると、ハンセン指数は10月6日を底値として戻り歩調となりました。

 一方、上海総合指数は1週間の国慶節休場を挟み、横ばい状態が続きました。

2021年1月以降の主要株価指数の動き

注:2020年12月最終取引日の値=100
出所:各取引所統計から筆者作成(直近データは2021年10月18日、上海総合株価指数、NYダウ平均株価は10月15日)

 ハンセン指数は9月上旬から下旬にかけて大きく下落したのですが、要因として下記などが挙げられます。

(1)中国政府によるハイテク企業への管理強化
(2)共同富裕を大目標に掲げる中国共産党に対する政治的な懸念
(3)中国恒大集団(03333)の破綻危機

 中国恒大集団の破綻危機については、一部の欧米投資家が中国の金融市場のみならず、国際市場にも影響があるのではないかと懸念し、それが要因の一つとなり欧米市場、東京市場で株価が下落するほどでした。

 しかし、中国恒大集団が破綻したとしても、それが世界的な金融危機に発展する可能性など、本当にあるのでしょうか。