協議難航中の債務上限問題、Xデイは10月18日

 そして10月は、月末前に金利の一段上昇をもたらした米国の債務上限問題とそれに絡むインフラ投資法案と大規模財政支出の動向を探る月となりそうです。

 米債務上限問題は、インフラ投資法案と大規模財政支出を絡める共和党との協議が難航しています。4日、バイデン大統領は「債務上限はインフラ法案とは関係がない。共和党が協力しなければ、米国がデフォルト(債務不履行)に陥らないとは保証できない」と警告しました。

 共和党との協議も難航していますが、民主党内でもかなりもめている状況であり、イエレン米財務長官が警告したXデイである10月18日に向けて駆け引きが続くことが予想されます。

 格付け会社フィッチ・レーティングスは「米債務上限が引き上げ、もしくは停止されなければ米国債は現在の最上位信用格付け『AAA』を失う可能性がある」と警告しており、2011年8月の米国債格下げショックの再現になるのかどうか、このチキンゲームを注視する必要があります。