外国人売買は方向定まらず

 過去30年、日本株を動かしているのは外国人でした。外国人が買い越した月は日経平均が上昇、売り越した月は日経平均が下落する傾向が、30年以上続いてきました。外国人は、買う時は上値を追って買い、売る時は下値を叩いて売る傾向があるので、短期的な日経平均の動きはほとんど外国人によって決まります。

 その外国人投資家ですが、今年の2月以降、日本株に対する売り買いの方向がめまぐるしく変わるようになりました。日本株を支配する外国人の売買方向が定まらないことが、日経平均が上下とも大きく動きにくい要因となっています。

日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額、株式現物と日経平均先物の合計):2020年1月6日~2021年7月13日(外国人売買動向は7月2日まで)

出所:東京証券取引所データより楽天証券経済研究所が作成。外国人の売買動向は、株式現物と日経平均先物の合計

 ご参考まで、2018~2019年の外国人売買と、日経平均の動きもお見せします。外国人が日本株の動きを決めていることがよくわかると思います。

日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額、株式現物と日経平均先物の合計):2018年初~2019年末

出所:東京証券取引所データより作成。外国人の売買動向は、株式現物と日経平均先物の合計