【今日のまとめ】

1.    決算発表シーズンの滑り出しは、まずまず
2.    ポジティブ・サプライズの幅は小さい
3.    四半期EPS成長率は「エアポケット」にさしかかっている
4.    S&P500のバリュエーションは、歴史的に見て割高だ
5.    長期金利が低いので、株式の高いバリュエーションは正当化できる
6.    ドル安も輸出企業の業績を支援する
7.    これらのことから、単に米国株が割高というだけでは相場が下がると断言できない

 

米国の第3四半期決算発表シーズンキックオフ

 米国の第3四半期決算発表シーズンが始まりました。今回はこれまでに発表された決算を概観すると同時に米国株式の投資戦略を考えてみたいと思います。

 

決算発表シーズンの滑り出しは、まずまず

 先週末までに米国の主要株価指数であるS&P500指数に採用されている銘柄のうち17%が決算を発表しました。

 これらの決算発表を終えた企業のうち、76%がコンセンサス予想を上回るEPS(1株当たり利益)を発表しました。これは過去の平均よりやや高いです。ただしコンセンサスを上回った幅は、わずか0.6%しかなく、アップサイドは小さいと言えます。