NXPセミコンダクターズ

NXPセミコンダクターズ(ティッカーシンボル:NXPI)はオランダのフィリップスの半導体部門が2006年にスピンオフされて出来た会社です。その後、2015年にフリースケールを買収し、2016年にクウァルコムの子会社、クウァルコム・リバーを買収しています。

NXPセミコンダクターズは、自動車向け半導体、セキュアーID、インフラストラクチャ、モバイル・ペイメント、工業向け半導体などを作っています。主な顧客はアップル、ボッシュ、コンチネンタル、デルファイです。

同社はいわゆる「コネクテッド・カー」と呼ばれる車載エレクトロニクス市場に深く関与しており、車載エンターティメント・システム、車内ネット環境の実現、リモート・ドアロック、レーダーシステム、ABS制御、トランスミッション制御、バッテリー・マネージメントなどを提供しています。自動車向け半導体企業としては世界第一位です。

同社のもうひとつの重要な市場はIoTで、スマート・ホーム、スマート・ビルディング、スマート・グリッド、インテリジェント・ロジスティックス向けの製品を揃えています。

さらにニア・フィールド・コミュニケーションズ(NFC)と呼ばれる技術を持っています。これはスマホなどのデバイスが、近くにある決済端末と情報をやりとりすることを実現するシステムを指します。

同社は自社で半導体製造工場を所有しています。工場はシンガポール、オランダ、テキサス州オースチンなどにあります。

なお2016年の利益は合併関連費用の計上で少なくなっています。

テキサス・インスツルメンツ

テキサス・インスツルメンツ(ティッカーシンボル:TXN)は1930年に創業された老舗企業で、本社はテキサス州ダラスにあります。

同社はアナログ半導体と組み込みシステムを得意としています。

それらの半導体の用途は大変広く、顧客集中度が低い(顧客数は10万社)のが同社のビジネスの特徴です。

アナログ半導体は、自然界に存在する、音や温度や映像などのシグナル(=アナログ・シグナル)を「101100011111011100」というデジタル信号に置き換える役割を果たします。その説明からもわかるとおり、我々の生活のあらゆる局面でアナログ半導体が活躍しています。

具体的には工場のオートメーション、医療分野、ビル管理、送電網、テスター、航空宇宙、家電製品、照明、自動車、テレビなどで使用されています。

テキサス・インスツルメンツは自社で半導体工場を持っており、それらはアメリカの他、アジア、日本、欧州などにあります。

同社は地味ながら手堅い経営で知られており、業績は安定しています。