ウォルマート

ウォルマート(ティッカーシンボル:WMT)は安い商品を大量に売るというビジネス・モデルのパイオニアです。したがって国境税調整で悪影響を受ける企業の代表と言えます。

同社の第4四半期(1月期)決算は、EPSが予想$1.29に対し$1.30、売上高が予想1,302.2億ドルに対し1,297.5億ドル、売上高成長率が前年比+0.8%でした。

本体の既存店売上比較は当初ガイダンスの+1.0~1.5%に対し、1.8%でした。このうちトラフィックが+1.4%、チケットが+0.4%でした。

ウォルマートの既存店売上比較が楽勝で予想を上回ったのは久しぶりで、過去2年近くにわたり同社が取り組んできたターンアラウンド戦略がようやく実を結びはじめたことを印象付けました。とりわけ賃金の引上げ、社員教育の徹底がサービス向上をもたらし、それが来店客増、ならびに生産性の向上に寄与しているのは心強いです。

新しい、小さめの店舗デザインであるネイバーフッド・マーケット部門の既存店売上比較は+5.3%という満足の行く数字でした。またネット販売も前年比+29.0%でした。

店内の在庫は去年の同期から-7%圧縮されました。これも立派な数字だと思います。

ウォルマートはアマゾンからの攻勢に対抗するためオンラインに先行投資を続けており、その負担が目先の業績を圧迫します。

今後の見通しですが、第1四半期は予想96¢に対し、新ガイダンス90¢~$1.00が提示されました。2018年度通年のEPSは予想$4.32に対し、新ガイダンス$4.20~4.40が提示されています。2018年の年間配当は$2.04に引上げられました。