なぜ?暗号資産をキャッシュに換えなくても「売却」したことになる

 2020年12月に国税庁から出された「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」、もうご覧になりましたか?

 前回に引き続き、今回も暗号資産(仮想通貨)の税金の基礎知識をお伝えします。

 まずは、知らない人は「えっ、売ってないのに税金がかかるの?」と驚いてしまうかもしれない話からです。

 暗号資産を売却して換金して利益が出たら、これに課税されるのは当たり前の話です。

 では、次のようなケースはどうでしょうか。

課税される?されない?暗号資産
(1) ビットコインで商品を買える店があったので、そこで10万円の商品を0.03ビットコインで支払って買った
(2) 0.5ビットコインを持っていたが、それをイーサリアムに乗り換えた(交換した)

 実は(1)(2)のいずれも、ビットコインを「売却したこと」になるのです。もし、過去に安く買えた暗号資産を使ってこのような行為をした場合は、思わぬうちに多額の税金がかかることも考えられますから、十分注意してください。