コロナ感染拡大で医療逼迫(ひっぱく)の懸念。ワクチン供給は間に合うのか?

 新年の日経平均株価は、2日連続でマイナスとなりました(1月4日▲185円、5日▲99円)。新型コロナ感染拡大を受けて、7日にも1都3県(東京・千葉・埼玉・神奈川)に緊急事態宣言が発令される見込みとなったことに、不安が広がりました。

 欧米での感染拡大はもっと深刻です。従来よりも感染力の強いコロナ変異種の流行が拡大している英国では4日、ジョンソン首相がイングランド全域でロックダウン(都市封鎖)を実施すると発表しました。スコットランドについでイングランド全域がロックダウンに入れば、英国経済は二番底に落ち込む可能性も出ます。

 昨年11~12月には、ワクチン開発が想定以上に早く成功したことを好感して世界株高となりましたが、足元の感染拡大があまりに急ピッチであることに不安が出ています。欧米でワクチン投与が始まっているものの、まだ供給力が限られるため、接種できるのは医療関係者や高齢者の一部に限られています。一般大衆が接種できるのは、今年の後半になる可能性があります。ワクチン大量供給が間に合う前に、感染爆発が起こってしまう事態にならないか、不安が広がっています。