7月の売買代金ランキング

 3~6月の4カ月連続、売買代金トップだったアンジェスが7月もトップでした。ただ、そのアンジェスが月間で35.7%の急落。カタリストだったのが新型コロナワクチンの開発でしたが、そのワクチンの治験が始まったのが「6月30日」。治験開始とともに“材料出尽くし”となったわけですが、そこまでよく高値を維持したなと思って見ていた投資家も多かったのではないでしょうか。6月末時点の25日移動平均売買代金は372億円でしたが、これが7月末時点では260億円に減少。流動性が落ちると、売買が盛り上がったタイミングで買った投資家の売りを吸収できなくなる…これが、新興株は需給が命と言われるゆえんです。

 6月の売買代金2位のテラも下落、3位だったPSSも下落。また、6月下旬から再開したIPOでも、初値が高騰したあとで急落する銘柄が多くなりました。そうした銘柄で損を負った投資家が増えたことで、新興株全体にネガティブな影響が広がったのは事実。ただ、ランキング上位では時価総額トップのメルカリが急騰したほか、BASEやマクアケなど主力のネット株が急台頭。不確実性の高いワクチンや治療薬株から、業績インパクトが確実視される銘柄群へシフトした意味では、物色の質の向上を感じていた投資家も多かったのではないでしょうか。

市場 コード 銘柄名 7月末
終値
時価総額
(億円)
売買代金25日移動平均値
(億円)
月間
騰落率
東証マザーズ 4563 アンジェス 1,437 1,767 260.0 -35.7%
東証マザーズ 3911 Aiming 886 345 126.9 4.1%
東証マザーズ 7707 PSS 1,966 518 125.8 -20.3%
ジャスダック 2191 テ ラ 1,241 291 91.3 -10.6%
東証マザーズ 4497 ロコガイド 6,560 616 81.9 23.1%
東証マザーズ 4599 ステムリム 820 463 66.1 40.7%
東証マザーズ 4385 メルカリ 4,420 6,902 63.5 32.7%
東証マザーズ 4477 BASE 6,480 1,324 53.4 43.0%
東証マザーズ 4591 リボミック 500 123 50.2 3.3%
ジャスダック 7564 ワークマン 9,940 8,136 46.3 5.0%
東証マザーズ 6027 弁護士コム 9,290 2,068 46.1 -9.5%
東証マザーズ 4479 マクアケ 8,760 1,008 38.0 41.3%
東証マザーズ 3558 ロコンド 2,663 305 33.0 52.7%
ジャスダック 2702 マクドナルド 5,040 6,701 28.3 -13.4%
東証マザーズ 4488 AIinside 31,950 1,190 26.8 -0.9%
東証マザーズ 4588 オンコリス 2,025 293 26.7 -36.1%
東証マザーズ 6095 メドピア 3,320 711 25.9 19.3%
東証マザーズ 4052 フィーチャ 2,555 140 25.9 -39.1%
東証マザーズ 4565 そーせい 1,371 1,105 24.6 -20.9%
東証マザーズ 7689 コ パ 5,160 145 24.3 20.3%