―――タクさんの年齢で老後資金を考えるようになったきっかけは何ですか?

 先頃、母親が60歳になり定年退職したのですが、60歳で受け取れるはずだった年金が、いつの間にか63歳まで引き上げられていて受け取れなかった。親世代でも約束が守られないのだから、30年後に60代になる自分たちは絶対無理。今は65歳の年金受給年齢が70歳とか、75歳に引き上げられているかもしれないでしょう?

 

―――国は企業に定年の延長を働きかけていますが、70歳、75歳になっても働けるのかという不安もあります。

 そこで投信積立を中心に投資で老後資金作りをしているのです。僕には20代前半の妹がいて、「一刻も早くiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)を始めろ」「つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)も100円でいいからやれ」と言っているのですが、やらないんですよね。「投資は怖い」って(笑)。

―――お兄さんと同じですね(笑)。

 あるとき長期分散投資のセミナーにも足を運んでみて、投信積立の良さを学びました。積み立てている途中でリーマン・ショックのような暴落が起こっても、長期分散投資を続けていればいずれ回復します。だから妹にもiDeCoや、つみたてNISAを勧めているのに…。

―――妹の将来を心配する兄の気持ちが分からない(笑)。

 現金を失うのが怖ければ、ポイント投資で100ポイント(=100円)投資して値動きを体験してみればいいと思うのですが…。妹には、これからも言い続けていくつもりです(笑)