新型肺炎への「株式市場の恐怖のピーク」は13カ月後?

 新型肺炎の終息までに、かなり長い時間が必要となりそうです。感染の拡大が、2002~2003年に中国で発生して世界に広まった「SARS」(重症急性呼吸器症候群)以上だからです。今回、武漢で発生した新型コロナウイルスは、SARSよりも潜伏期間が若干長く、9日あまりに達する例もあるため、潜伏期のうちに感染を拡大させる問題が起こっています。

 ただし、時間とともに研究が進めば、予防法・治療法が徐々に浸透していくと考えられます。今、新たな感染者がどんどん見つかって、株式市場での恐怖が強まっていく状態ですが、いずれ感染者の拡大自体はスローダウンするでしょう。そうなると、株式市場での恐怖はピークアウトするでしょう。それが何カ月後かわかりませんが、早ければ1~3カ月後のこともあり得ます。感染拡大がスローダウンし、世界経済へのマイナス効果がどのくらいか計算できるようになるのがいつか、見極めることが大切です。

 新型肺炎そのものの終息よりも、株式市場での恐怖のピークアウトは早くなります。それは、エボラ出血熱(エボラウイルス病)への恐怖で世界株安となった2014年10月の経験からもわかります。

2014年1~12月の日経平均の動き

出所:楽天証券経済研究所作成

 詳しくは、以下の1月23日のレポートをお読みください。

▼もっと読む!著者おすすめのバックナンバー

2020/1/23 新型肺炎が景気・企業業績・株価に与える影響:エボラ出血熱ショックの経験から考える
2019/12/30 2020年の日経平均。年央に2万6,000~2万7,000円を予想する理由
2019/12/24 10~12月が強いと1月は弱い?日経平均、1月のアノマリーに要注意