1~3月に日経平均の下落はある?

 冒頭の問い、1~3月に日経平均の「ちゃぶ台返し」はあるかについて、私の考えを述べます。10~12月は世界景気が不振のうちに世界株高が進んだので、1月は利益確定売りが出やすい状況になっています。米国株も、季節的に1月は下がることの多いタイミングとなります。

 日本株について言うと、1~3月に発表される10~12月の景気指標、企業業績が不振と予想されることから、日経平均に下押し圧力がかかりやすくなります。10~12月は中国景気の悪化が目立つことに加え、世界自動車販売の不振も、日本企業の業績に悪影響を及ぼします。さらに、10月から消費増税を実施したことによる、消費の一時的落ち込みも加わり、10~12月の景気指標は悪化が予想されます。

 ただし、日経平均の下値は限定的と考えています。4月ころから日本の景気も回復すると予想しているからです。10~12月の数字が悪いことは、いわばバックミラーに映った過去です。発表の都度、株価は一定の反応を示しますが、より重要なのは、先行きの見通しです。先行きに回復を期待させる話が出始めることから、日経平均の下げは限定的になると予想しています。

 結論として、年末までは、高値でしっかりしそうな日経平均ですが、年初の反動安には警戒が必要です。ただし、「ちゃぶ台返し」というほどの大きな下げは想定していません。

 もし、1~3月に日経平均の大きな下げがあるならば、そこは、日本株の良い買い場になると判断しています。

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