やっぱり景気は悪化している?

 展望レポートや月例経済報告に比べれば、統計を合成して作成した景気動向指数は分かりやすく実感にも合います。景気循環を英語でビジネスサイクル(business cycle)と言いますが、日本の景気の山・谷は景気動向指数で判断されます。

▼景気動向指数の推移(CI、2015年=100)

出所:内閣府「景気動向指数」より筆者作成。

 最新データ(2019年9月)では、消費税増税前の駆け込み需要で一致指数は改善しましたが、ならして見るとピークアウトしているように見えますし、前述したように、一致指数は悪化を示していると内閣府は判断しています。

 前回の景気の谷は2012年11月ですが、先行指数を見ると、その頃の水準を下回っています。先行指数の悪化は2018年から続いていて、一致指数とのかい離が大きくなっている点が気がかりです。