直近3カ月の楽天証券分類平均リターンランキング
続いて、投資対象市場や投資地域をさらに細かく分けて見てみましょう。
楽天証券分類、およそ250分類のなかから、値動きの傾向を把握しやすい分類を厳選し、上位・下位5分類の騰落率をまとめた結果がこちらです。
過去3カ月間の騰落率で大きく上昇した上位5分類は、
「トルコ債券-為替ヘッジ無し」、
「国内REIT」、
「北米REIT-為替ヘッジ無し」、
「海外REIT(含む北米)-為替ヘッジ無し」、
「金関連-為替ヘッジ有り」、
でした。
上昇した分類のなかで、目立った銘柄としては、
「トルコ・ボンド・オープン(年1回決算型)」が+16.60%、
「明治安田米国リート・インカム・プレミアム・ファンド(毎月決算型)」が+13.95%、
「ダイワ・アクティブJリート・ファンド(年4回決算型)」が+14.02%
の上昇でした。
一方、大きく下落した下位5分類は、
「原油関連-為替ヘッジ無し」
「南アフリカ債券-為替ヘッジ無し」(取り扱いなし)
「インドネシア株式-為替ヘッジ無し」
「ブラジル債券-為替ヘッジ無し」
「MLP-為替ヘッジ無し」
です。
目立った銘柄としては、
「インドネシア株ファンド」が▲7.96%、
「UBS原油先物ファンド」が▲6.03%、
「LM・ブラジル国債ファンド(年2回決算型)」▲5.70%、
の下落でした。
6月以降、FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げに動くという思惑から、各国市場とも持ち直し、7月も緩やかながら回復基調が継続しました。
しかし、8月に入ると一転、トランプ大統領が対中関税第4弾を発表したことから、市場は再びリスクオフとなりました。
9月前半にかけては米中貿易摩擦懸念の後退からリスク選好の動きとなりましたが、後半は主要国の景気指標に悪化の兆しが出始めたことが嫌気されリスク回避的な動きとなりました。
米中貿易問題に大きな進展が見えないことや、世界経済の減速が意識されるなか、各国中央銀行には再び金融緩和的なスタンスが期待され、景気を下支えできるかに注目が集まります。
世界経済の先行きは依然として不透明感があることから、当面は慎重なスタンスで資産の分散に配慮した運用を行うことが肝要と思われます。