仕組み2:交換(リデンプション)
今度は、前ページの「設定」と逆の例を見てみましょう。
いまQQQがそのベンチマークであるナスダック100指数より、仮に1%ディスカウントで取引されていたとします。
すると証券会社は、ナスダック100指数を構成するアップル、マイクロソフト、グーグル、インテルなどの100銘柄を同株数、瞬時に市場で空売りします。それと同時に割安で取引されているQQQを買うわけです。
そして、買ったQQQを信託銀行に持ち込み、「現物株1式と交換してください」とリクエストするのです。
インベスコはそのQQQを受け取った代わりに100銘柄からなる現物株のポートフォリオを証券会社に渡します。
証券会社は、そうやって仕入れた現物株を、空売りしたアップル、その他の株の受け渡しに使用するわけです。
インベスコがこうして交換に応じた後のQQQは、ちょうど企業の自社株の買い戻しのような感じで、事実上、消滅したことになるのです。
このように株式市場におけるETFの人気、ないしは実需に応じて、それにピッタリ見合うだけのETFが設定されたり交換されることで、プレミアム/ディスカウントが生じることを防いでいるのです。