4:透明性が高い

 ETFの利点は透明性が極めて高い点にあります。ETFは、その仕組み上、毎日、そのETFを構成している銘柄、ならびに個々の比重を公表しなければいけません(これを「ポートフォリオ・コンポジット・ファイル」といいます)。

 これに対してファンドは、年に2回しか開示が義務付けられていません。もちろん、多くのファンドは月次レポートを公表していますが、月末直前に顧客レポートに載ると、きまりの悪い銘柄を処分するなどのウインドウ・ドレッシング(=ポートフォリオのお化粧)が行われることも多いです。

 ETFの場合、毎日、きっちりとポートフォリオが公表されるため、運用は極めて透明です。

5:ポートフォリオを組む際の利便性

 ETFはここで論じたように、中身が透明であり、投資家が何に投資しているのかが一目瞭然です。

 加えて、取引所に上場されている関係で、必要な時には、自分の考えるタイミングでポジションを建てたり、処分したりすることができます。

 ETFには株式だけでなくコモディティや債券に投資できるものもあり、銘柄は多岐にわたっています。

 これらのことはETFがポートフォリオを組む際に、極めて便利な投資対象であることを示唆しています。

第2章「良いETF、悪いETF」はこちら